ムダ毛って本当は「ムダ」じゃない!?
下着や衣服からチラッと覗くムダ毛、何度処理してもしつこく生えてくるムダ毛・・・ムダ毛の処理には女性なら一度は悩まされているものです。
「いっそ生えてこなければいいのに・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はムダ毛にもきちんと体の役割を持っています。
ムダ毛のことをよく知ると、どこまで処理するか、どのように処理するかといったムダ毛処理の判断材料にもなりますよ。
ムダ毛の役割
ムダ毛ってどのくらいあるの?
人間は、毛髪も含めて全身に100~150万本の体毛が生えています。
このうち約2/3は皮膚の中にあるため、実際に目に見えている体毛は65~100万本程度です。
髪の毛の量は5~15万本、平均して約10万本程度と言われているため、これを差し引くと、「ムダ毛」と呼ばれる体毛は55~90万本も生えていることになります。
そもそもムダ毛って何のためにあるの?
これだけたくさんのムダ毛が私たちの体に生えているわけですが、それぞれのムダ毛には一つ一つ役割があります。
保護
皮膚にムダ毛が生えていることで、物理的な接触・刺激から皮膚を守る役割があります。
特に頭髪、陰毛、わき毛などは摩擦によってこすれることが多いため、他の部分に比べて多く生えているのです。
異物の侵入防止
鼻毛や陰毛など体の中と繋がっている部分のムダ毛には、異物や菌などの侵入を防ぐ役割があります。
ホコリの溜まった部屋や花粉の飛散する季節にくしゃみがたくさん出るのは、鼻毛というムダ毛によって異物をキャッチし、外に排出しようという働きなのです。
紫外線防止
「紫外線はお肌の大敵!」と女性なら誰でも聞いたことがあると思いますが、実はムダ毛はこの紫外線から皮膚を守る役割を持っています。
びっしりと生えていればいるほど、紫外線を防ぐ機能が高まりますが、人によってムダ毛の毛量が異なるので日焼け止めなどの紫外線対策も一緒に行うことが大切です。
保温、断熱機能
人は自分の体温や外気温に応じて、熱を蓄えて体を保温したり、逆に熱を放散させたりして調節を行っています。
ムダ毛は外気の寒さから身を守る保温機能や、太陽光などの過剰な熱から体を守る断熱機能を担っているのです。
また、過剰なダイエットで脂肪が無くなり、体の保温機能が低下すると、ムダ毛が濃く・太くなるとも言われています。
知覚
温度を感じたり、触れられたことを感じたりと、人間は皮膚によって様々な感覚を得ています。
実はムダ毛もこの知覚に関わっており、小さな力や振動を感じ取るセンサーとしての役割を持っているのです。
ムダ毛はごくわずかな変化を感じ取ることができるため、ムダ毛のない人はある人に比べて感覚が低下して鈍くなったり、不器用になるとも言われています。
毒素の排出
あまり知られていませんが、実は皮膚は体内の不要な物質を外に出す排泄器官です。
肝臓などの内臓が体の中に溜まった毒素を解毒しますが、それをムダ毛に伝わせて体外に排出しようとしているわけです。
ムダ毛が無くなったら、人間はどうなる?
上記で紹介したような役割をムダ毛が担っているわけですから、「ムダ毛がなくなれば、これらの機能が体から失われる」ということになります。
ただし、今は豊富な下着・衣服があり、さらには化粧品などの進歩によって、自分が過ごす環境を調節しやすくなりました。
そのため、ムダ毛が無くなったからといって、体に大きな支障をきたすわけではありません。
また、ムダ毛の持つ役割の多くは、体内の他の器官も一緒に担っていますので、ムダ毛がなくなったからといって体の機能が大きく低下することはなく、過度に心配する必要はありません。
ムダ毛処理の必要性
ムダ毛は処理してしまっていいの?
ムダ毛は、体のために様々な役割を担っています。
もちろんあるに越したことはありませんが、現代社会では美容、清潔、身だしなみの観点からムダ毛を処理する女性が増えています。
「ムダ毛がない=病気になる、健康被害が出る」というわけではありませんから、自分で気になるムダ毛は処理してしまって大丈夫です。
ただし、ムダ毛の担う役割のうち「異物の侵入防止」については、ムダ毛だけでも大きな役割を果たしていますので、体と外部と内部が繋がっている部分(鼻毛や陰毛など)のムダ毛全て処理するのではなく、見た目に困らない範囲で残してあげましょう。
ムダ毛はどうやって処理すればいいの?
ムダ毛を処理することを決めたら、どのパーツのムダ毛をどこまで処理するかを決めましょう。
自分が憧れる見た目を考えながら、全て処理してしまうのか、部分的に残すのかを考えます。
ムダ毛処理には様々な方法がありますが、大きく分けて「毛を剃る(剃毛)」「毛を抜く(脱毛)」「薬剤を使う」という方法に分けられます。
さらに、自分で処理を行うのか、美容サロンやクリニックでプロに任せるのかによっても方法や費用が変わります。
別コラムでムダ毛処理方法一覧とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介していますので、是非参考にしてくださいね。